2015年11月3日火曜日

養寿規・・・・・歳を重ねるにあたり、養い学ぶべき規律ということかなあ?

 11/3 ジョギングで久々に桜ヶ丘公園を走る。雨上がり。吐く息が白く見えるようになった。まだ、紅葉には早いが、色づいた落ち葉が歩道を埋め、どんぐりを踏み砕かねば走れない。森の中は、朝日と木々の葉が、絶妙のコントラスト。多摩川は霧の中。府中が、雲の上に浮かんで見える。

聖蹟記念館付近。朝もやと朝日のコントラスト。
雲に見える部分は、多摩川に霧。ゆうひの丘からのショット。

ふと思い出し、安岡正篤の一日一言を引っ張り出した。

 11月2日、養寿規。①早起き正座、梅茶を服す。②家人に対し、温言和容を失わず。③養心の書を読み、養生の道を学ぶ。④老荘の良友に交わり、内外の時勢に通ず。⑤凡て宿滞を除き,陰徳を施す。(飲食物が胃腸に停積する病証。食積・傷食・宿滞「しょくたい」などともいうらしいが,この場合、生きていくうえでの精神的な癌に似た病根かなあ?)…心を養い、生を養う・・・本の表紙に書いてある。謂わば、彼の生き方のルールなのだろう。頭が下がる。養心の書?最近皆無に近い。まずいなあ。

 最近の新聞・建築業界の話題。旭化成建材による杭打ち工事でデータの改ざん問題。
 
 一施工管理士の不適切な処理という表現から、この2週間でゼネコンや旭化成の管理責任問題へと話題が進んでいる。同じ建築業界の人間として、これはシステムの欠陥だと思うのだが。重大性の違いはあるものの、安ければいいという風潮は、バブルがはじけこの20年の日本全体の流れだ。二次下請け、三次・四次下請けも当たりまえ。省略していいことと、してはいけないことの分別がついていない。

 我社は、他社よりもはるかに真面目と思うが、十分にできていると思えない。客先の要求する金額でできることの限界。ちゃんとした仕事をするために、手順を増やすほどにお金はかかる。当たり前だが、安岡正篤氏ならどう立ち向かうかなあ。やっていいことと悪いこと。そのけじめを指導し対策をルール化(マニュアル化)することが、長く生きてきたものの務めなのだろう。

 10年前、姉歯事件が報道された。建物の建築費を下げるため、構造計算書を偽造してでも建築費を安くした事件だ。彼「姉歯」に頼めば、鉄筋量を減らした計算でも、安く建物ができると、重宝されたとか。・・・・それ以来、建築許可の制度まで見直され、いくつものチェックシステムが法制化された。今回も、きっとそうなるだろう。・・・・施工のカタログと手順書がある。だが、実際の施工とのギャップ。保証すればいいだろう。保険は何のために(まるで、手抜きされてもいいように?)あるんだという逆説的な居直り。切ない話だ。

 そういえば、私の住むマンションはコの字型。エキスパンションを経た隣の棟が4cmくらい下がっている。これは、時効か?30年で4cmなら仕方なしか??

 数年前に我がマンションの大規模改修時、修繕委員になった。防水の厚みを調べた。2回10年保証の防水がなされ、平均6mmの防水層があるはずだが、検査したら最高3mm厚ぐらいしかなかった。2回施工した防水会社にきてもらい、見解を聞いたら、「10年保証を出しています。理事会・管理会社の検査も受けました。薄くても文句を言われる筋合いはない。」とのこと。
 普通車の値段で、工事を頼んだ。それを軽自動車を納入して10万キロ走れば文句を言われたくないという論理。軽自動車なら10万キロだが、普通車なら20万キロ走るくらいの性能差がある。10年保証の防水なら、15年は持つはず。それを、半分の材量しか使わないで、保険があるから大丈夫といいきるすごさ。。(・・実際、7年目くらいで漏水もあったとか。)その業者さんと一緒に再検査。本来なされいる部位まで防水層が無く、補修工事をしてもらうことで管理会社とも話が付いた。3年後?マンション管理会社も変わってもらったが。
 ・・・・工事費を安くしなければ土俵に乗れない風潮の中、生き残るためにはなんでもありが、見慣れた風景の中にある。

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